バスク海底熟成ワイン
クルーソー・トレジャーとは?
海底熟成専門ワイナリー
クルーソー・トレジャーは、海底熟成を研究するプロジェクトをきっかけに、2008年に設立されたワイナリーです。創設者のボルハ・サラチョを始め、海とワインを愛する専門家を含むチームが、海がワインに与える効果・作用を15年以上にわたり研究しています。拠点は、美食の街サン・セバスチャンを有するスペイン・バスク地方。美しいプレンツィア湾で海底熟成ワインは生みだされます。
醸造学や海洋生物学の専門家チームが海底セラーを管理。天候や潮の満ち引きに基づいて、品種ごとに最適なタイミングで地上に引き上げられます。スペイン国内でも「海底熟成」がまだマーケティング目的と捉えられがちですが、クルーソー・トレジャーはセミナーやシンポジウムで研究結果を共有し、学術的な認識を広める活動を行っています。
品質へのこだわり
スペインは世界有数のワイン生産国ですが、クルーソー・トレジャーはその中でも、海底熟成に最も適したブドウを厳選しています。ワイン造りを監修するのは、リオハ大学で研究指導を行うアントニオ・T・パラシオス博士。彼自身も当初は海底熟成に懐疑的でしたが、科学的な分析結果と実際の成果を目の当たりにし、チームの一員となりました。
彼らは、リオハやリベラ・デル・ドゥエロといった銘醸地にある畑から、6~15か月海底で熟成することを考慮して、高品質なブドウを厳選。畑やブドウの管理・栽培手法にもこだわり、例えば、100%グルナッシュ(ガルナッチャ)種で造られるSea Soul No.8は、農薬を使用しないオーガニック栽培の古木を使用。収量を減らし凝縮感を高めたブドウを使用することで、特別なワインが生まれます。
自然と地域を守るために
クルーソー・トレジャーの「海底セラー」は、バスク地方のプレンツィア湾内に設置されています。この地域は、美しい海とビーチだけでなく、堆積岩で構成される「フリッシュ」という地形が広がり、地質学者が地球の歴史を研究する貴重なエリアとしても知られています。
海底で自然の力によって熟成されるワインは、まさに大自然の贈り物です。クルーソー・トレジャーは、海底熟成ワインのプロジェクトを通して、環境保護も目指しています。設置から10年以上が経過した海底セラーは、自然のリーフとして機能。海藻が繁茂し、生息する1,000種以上の魚や海洋生物の生息地となり、海洋生物保全に貢献しています。
また、障害者を雇用するなど、地域コミュニティーへの支援や福祉活動にも積極的に取り組み、社会貢献活動も行っています。
海底熟成の先駆者たち
創業者 ボルハ・サラチョ
海底熟成の研究プロジェクト立ち上げを経て、2008年スペインのビルバオで世界初の海底熟成専門ワイナリーを設立。
醸造家 アントニオ・T・パラシオス博士
クルーソー・トレジャーのワイン造りの監修・分析を担当。スペインの偉大な醸造家であり、世界的に有名なリオハ大学の醸造学部で教鞭も取る。